
勉強時間
具体的な勉強方法の紹介もしたいのですが、
今回は、よく見るけどそれ違うよね、
ってことについて考えていければと思います。
今回扱っていきたい光景は、
◯時間勉強しました!
英単語は◯回書いて練習しました!
というものです。
言ったことある方も多いのではないでしょうか。
自分の努力を数字で示せるので、
わかりやすいですから、
言いたくなる気持ちはわかります。
勉強の量をこのように
時間や回数で見るのは
なぜなのでしょうか。
おそらく小学生の頃から、
親や先生にそう言われてきたからでしょう。
1時間勉強したらゲームしていいよ、とか。
漢字は10回ずつ書いて練習してきましょう、とか。
これって本当に意味あるのかな、
とぼくは思っています。
だって漢字を10回ずつ練習してきても、
漢字テストで10問中3問しか正解しない人って
いますよね。
逆に、練習しなくても
8問くらいできちゃう人もいますよね。
他にも、1時間勉強しても、
1つの単元を理解できない人もいれば、
練習問題を5問くらいやれば
理解できる人もいる。
自分に必要な勉強って、
人によって違いますよね、
と話すと理解する人がほとんどです。
それなのに、「1時間」「10回」のような、
誰にとっても平等な尺度で
勉強量を測ろうとする傾向にあるなぁと感じます。
必要な勉強って、人によるんですよね?
じゃあ、勉強を時間や回数で区切るのはやめませんか、
というのが今回のテーマです。
ぼくは小学校の先生をしていた頃から、
漢字練習の回数を指定することは
ありませんでした。
人によって必要な量が違うからです。
そもそも、
漢字ドリルに真剣に取り組んでいたり、
塾で先行していたりする子からすれば、
覚えてる漢字を10回も書くなんて
意味ないです。
そんな勉強は、
手首の運動かなにかですか?
と問いたくなります。
これまでの記事を読んでいただいている方は
ご存知かと思いますが、
ぼくのベースにあるのは、
自分ができない問題を
全てできるようにすれば良い、
ということです。
これ以外に成績を上げる方法があるなら、
教えていただきたいです。
そうなると、自分ができる問題は、
やる必要はないんです。
これ言うと、
いや、忘れちゃうかもしれないじゃないですか、
って思うかもしれませんが、大丈夫です。
忘れません。
もし忘れたとしても
1回やれば思い出せるので平気です。
勉強するときに常に意識すべきものは
「できない問題」です。
あなたの伸び代はそこにしかありません。
できないをできるに変えるために
勉強をするべきだとぼくは考えます。
10回漢字を書いて練習する、
を例にして考えましょう。
10回練習したけどテストで書けませんでした。
こうなった場合、あえて厳しく言いますが、
あなたにとって10回の練習は
無意味なのです。
正確に言えば、
10回だけの練習では無意味なのです。
漢字を練習した目的はなんですか?
10回書いてノートを埋めることですか?
先生の指示を守ることですか?
違います。漢字練習の目的は1つ、
漢字を覚えることです。
これ以外は全て目的ではなく、手段です。
10回書くのは手段です。
先生の指示も手段の指示です。
大切なことなのでもう一度言いますが、
漢字練習の目的は
漢字を覚えることです。
10回書いて覚えられないなら、
15回書いて練習するのです。
15回でもダメなら20回。
漢字を覚えるために練習するのですから、
ゴールは10回書くことではありません。
その漢字を覚えたときがゴールです。
勉強を時間や回数で見てしまうのは、
周囲の大人のせいです。
残念な大人たちが、
子どもたちにそうさせてしまっているのです。
でも、その大人もまた、
子どもの頃にそのような勉強を
させられていたのです。
ただ、このサイクルは不要なものです。
今すぐ捨てましょう。
自分ができるようになるまでするのが勉強です。
それを意識するかどうかで、
今日からの勉強の仕方も変わるはずです。
今回は、具体的な方法に行く前に、
こうした意識の話をさせてもらいました。
具体的な方法がほしいのはわかります。
でも、なぜその方法に価値があるのか、
そこから理解して勉強する人が
1人でも増えてくれると嬉しいです。
ではまた。
この記事へのコメントはありません。